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Produced by Ryoko Kuwana

トーク&スピーチ

Professional of Talk and Communion

テレ朝「駆け込み結婚相談所」トーク分析 2019年1月4日 OA

トーク・スピーチ

しゃべりには、その人の本音や、クセ、環境、好み、思考パターン、価値観など、すべてが表れます。

しゃべり方はその人そのもの。

1月4日に放送された、テレビ朝日の「駆け込み結婚相談所」に登場された方々のしゃべりを勝手に分析。

しゃべり方から見た内面と、改善案を、トーク診断師の立場から提案致します。

「駆け込み結婚相談所」という番組は、結婚したいけどできないという独身男女が登場し、これまでの恋愛観などを話し、専門家がアドバイスするという番組です。

最初に登場したのは、

西村美香さん(37歳) Webメディアの編集・執筆

西村さんは、なかなかの美人でバツイチ。

マッチングアプリを15個使用し、2年で300人以上に会って婚活してきたそうです。

ですが、交際したのはたったの二人。

婚活しすぎて分からなくなったと相談されていました。

西村さんが並外れたバイタリティーと、驚異の記憶力を持っていらっしゃることは、十分に分かりました。

西村さんのしゃべリングタイプは「活気タイプ」です。

活気タイプ<魅了するチャレンジャー>

ご自身のしゃべリングタイプが気になる方はこちらから☟

<トークのから見る内面>

気になる「トーク」なのですが、西村さんは、ノドを絞ってしゃべるクセがありました。

すんなり素直に声を出さないで、ストッパーをかけながら声を出しているような感じで、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるような声の出し方です。

このようなしゃべり方は、かしこく見せたい人や、素の自分出すのがコワイと感じている人に多く見られます。

西村さんは、「素の自分を出すのがイヤ」なタイプなのかなという気がしました。

バイタリティーがあるだけに、防衛傾向が強いようには見えないのですが、ノドの絞り具合からみると、無意識に防衛しているようです。

自信満々に見えても、心の奥になにか強い不安を隠し持っているのかもしれません。

その不安は、「結婚」という形にこだわりすぎて、「愛する人と共に生きる」という思いにフタをしている自分をどこかで分かっているという不安、自分のやっていることに違和感を感じている不安なのではないかと、推測しました。

<しゃべりアレンジ>

ノドを開いて、自分を防衛せずに自然に声を出してみると、今まで囚われていたことから解放されやすくなります。

ノドを開くクセをつけるために簡単にできる方法は、一度上を向いて大きな声を出してみること。

そのままの感覚を覚えていて、頭を正常位置に戻して、声を出してみる。

たったこれだけです。

ノドを絞らずすんなり声が出てくると、自分に素直になれる感覚を得られます。

そして、あえてのんびりゆっくりしゃべってみる。

ゆっくりしゃべることで、心は自然に落ち着いてきます。

呼吸と共に、自分の中で生まれる矛盾が何なのかを見つけやすくもなっていくからです。

こうしてしゃべり方をアレンジし、自分の本音に素直になれば、真のパートナーが表れる可能性はグンと広がるように思います。

ノドを開き、ゆっくりしゃべってみる。

矢澤拓麿さん(44歳) 整体師

矢澤さんは、15年間彼女がいなくて、相手に求める性格は自分の価値を分かってくれる女性ということでした。

短所はケチであること。浪費はしないそうです。

また、自分と「格」が釣り合わない女性とは結婚出来ないと話していました。

矢澤さんのしゃべリングタイプは「理知タイプ」です。

理知タイプ<達観の預言者>

ご自身のしゃべリングタイプを知りたい方はこちらから☟」

<トークのから見る内面>

矢澤さんは、ずっと畳み込んでしゃべっていました。

相手に、口を挟ませないように「マイワールドこそが最強!」と言わんばかりの畳み込み方で、1歩も入り込めない朝8時前後の満員電車のようです。

電光石火のような激しい畳み込みトークは、自身で感じているマイナス面やネガティブな面を隠そうとするかたに多くみられます。

矢澤さんもそうなのかもしれません。

<しゃべりアレンジ>

矢澤さんは、頑なに自分の世界の中に留まろうとしているように思えました。

自分の陣地に誰かが侵入したら、自分の心がかき乱されてしまうのがコワイのではないでしょうか。

だから、畳み込んでしゃべるように思えます。

ですが、人は、隙が無いと、相手を好きになれません。

隙を作るにはどうしたらいいか…?

自分がしゃべるのを一度ストップして、相手の話しを聞くことに専念してみる。

質問上手になることです。

質問をするということは、「相手に興味を持つ」「相手を認めている」という意思表示でもありますので、相手から好感を持たれますし、自意識からも離れることができます。

それができたとき、思いがけない女性の愛に触れることがでるかもしれません。

また、自分の格と合わない女性はダメとおっしゃっていましたが、「格」という言葉を「価値観」に変えてみると、高感度は15%くらい上がるように思います。

質問上手になる。

佐藤忍さん (56歳) ラーメン店 店長

佐藤さんは、仕事が忙しく女性と接する機会がないのだそうです。

以前は一流レストランで働いていたりもしたそうですが、現在は交通事故ので一時お店は休店。

収入はなく、個人発明家として考案したスパイラルフォークを披露していました。

なんと、斬新なスパイラルフォーク!!

簡単にパスタをフォークにクルクル巻き付けることができます。

結婚相手は、酒、たばこ、ギャンブルをやらない誠実ない人で、いつも笑顔、世話好きで小柄やせ型などが条件。

そしてなんと、結婚するための努力については宝くじを買っているとのことです。

この斬新な発想は、サスガに発明家です。

佐藤さんのしゃべリングタイプは「謙虚タイプ」です。

謙虚タイプ <無作為の天使>

<トークのから見る内面>

ソフトなしゃべり方から、よくも悪くものんびりした性格であることが感じられて、ホッコリしてきます。

佐藤さんを見ていると「いいなぁ、ひなたぼっこは」という気持ちにさせてくれます。

また、嘘のない誠実な人柄であることが伝わってきます。

ですが、話している内容が少々、子供っぽいのです。

発明家だからこその純粋さともとれますが、実生活面ではなんとも頼りないのです。

これといった目標もないようでした。

トークは、とりあえず思い付きでしゃべっていて、
自分は何をやりたいのか、自分は何を達成し、
いくらくらいの収入を得たいのか、
どんなふうに生きたいのか、なんていう話は全くでてきません。

これでは、現実的な女性が不安になってしまうのも当然のように思います。

<しゃべりアレンジ>

1か月後、3か月後、半年後、1年後、10年後の自分を最初に決めて、

紙に書き出し、いつも持っていて、いつも言葉に出すと効果的です。

書き留めたことをしっかりと胸に刻んで。

あれもいい、これもいいではなく、自分は「こうなる!」と強い意志を持って言葉を使うことで、信頼も増し自分自身も逞しくなっていくように思います。

強い意志を持って言葉を使う

余慶尚美さん (48歳) 美容コンサルタント

余慶さんは、一人で生きていくことに不安を感じ始め、

婚活しているものの60人に振られてしまったとのこと。

そして、相手に求める年収は2000万円。

ご自身よりも高収入でなければ結婚の意味がないとのことでした。

結婚対象の相手の年齢は、同年代か少し年上。

趣味は韓流スターで、これまで数百万つぎ込んだそうです。

<トークから見た内面>

「60人にも振られているなんて、何か欠陥があるんじゃないの?」

と、思われてしまう可能性を考えずに、スパッと事実を言う逞しさは、魅力のひとつですが、余慶さんはすべて「言い切る」しゃべり方でした。

ほとんど「断言」で、しゃべっているのです。

こうやって「言葉をすべて言い切る」人に多いのは、とにかく自分が人よりも上に立っていないと気が済まないタイプ。。

余さんは、男性に対しても自分が上の立場でいたいのかもしれません。

となると、年収に関しても、自分より高額の収入を得ている男性を求めながら、自分のほうが上でいたいという矛盾した状態になってしまう可能性も大です。

しゃべリング8のタイプで言うと「理知タイプ」です。

理知タイプ <達観の預言者>

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<しゃべりアレンジ>

世の中に「言い切れる」ことなんて、実はそんなにたくさんはないように思います。

収入についても同じです。

「絶対に2000万円以上の年収がなければイヤ」

ということでしたが、

とても優しくて、容姿も好みで、気が合って、自分を心から理解してくれる男性が現れたら、その人が1000万の収入しかなくても、心惹かれないとは言えないですよね。

ですから、「絶対2,000万以上じゃなきゃイヤ」ではなくて、「2,000万以上がいいなぁ」くらいに、「言い切るクセ」をやめて、「語尾をアバウトにする」ことをお勧めします。

言い切れば言い切るだけ、可能性の入る余地をふさいでしまうから。

この言葉のクセをなおすことができれば、もっとたくさんの可能性を手にすることができるように思います。

言い切るクセをやめて、語尾をアバウトに。

 桑名涼子のしゃべリング8

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<筆者 桑名涼子 司会者/トーク診断士/タレント>

テレビ、ラジオ、イベント、ディスカッションなどでの司会と共にトーク診断士として、全国での講演や、様々なメディアでのコメンテーター、雑誌新聞などでアドバイスやメンタル診断の監修を務める。

長年に渡り「しゃべりと人間の本質との関係」を探求し、人の”しゃべり”(しゃべり方・しゃべる内容・声)を8つのタイプに分けて、「自分自身の魅力と出会う人の本当の魅力」を引きだすためのコミュニケーション・ツール「しゃべリング8」を考案。

スピーチ・ブランディングに活用するほか、メディアで発表している。

また、メンタル心理カウンセラーとしても活動し、執筆しt「RKカード」は、口コミで広がり全国に数万人のユーザーがいる。

座右の銘 「面白い人でいたいから、面白いことをやっていたいと思う」

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