COLUMN

Produced by Ryoko Kuwana

トーク&スピーチ

Professional of Talk and Communion

人はみんなネガティブに偏るもの。悪魔の解消法

メンタル

22歳の学生(女性)Mさんからご質問を頂きました。

question

「私は落ち込むと地の果てまで沈んでしまいます。
暗いし、執念深いし、イジイジしてる…。
すっごく自分がイヤです。

 

人間関係や仕事のことなど、いつも頭の中がグルグルしてます。
他の人から見たら些細なことなのだと思います。
でも、私は気になって気になって仕方ない…。
何かいい方法はないでしょうか。
私、本当にヤバいです」

 

Answer

ぜんぜんヤバくないです。

 

人間の基本情動は心理学でいうと「怒り/恐れ/喜び/悲しみ」
東洋医学でいう七情では「喜/怒/思/憂/悲/恐/驚」 どちらもネガティブな感情のほうが圧倒的に多いのです。
つまり人はほおっておくとネガティブに傾いてしまうということ。
誰でもそうです。
これをネガティビティ・バイアスとい言います。
ですから、地の果てまで落ち込むのも、決して特別なことではありません。

 

 

ただ、暗い気持ちは自分を苦しめてしまいますよね。
だからその気持ちにかたを付け、ポジティビティ・バイアスにもっていきましょう。

落込み解消のためには「消去」と「上書き」二つの方法があることが研究でも証明されています。

 

「イヤな思いよ、消えろ」と強く願うことで解消されることをMRIの実験で証明したのは、
コロラド大学ブレンダ博士。これが消去法です。念じる感じですね。

上書法は、あえてイヤな思いを消そうとせず、
自分が楽しめたり、開放できることをやってみるという方法です。

 

美味しいものを食べる、旅行に行く、温泉に入る、一日中ダラダラ過ごす。
等々です。

 

どちらでもOK。両方でもOK!

 

私自身は、圧倒的に上書派です。
特に落ち込んでいるときは、何もする気になれないので、
ひたすらダラダラします。

 

部屋も片付けず、昼間からお酒を飲んで、ダイエットを気にせず美味しいものを食べ、
このうえなくダサい恰好をして、眠くなったら寝て、また起きて…。

 

悪魔の気分で、罪悪感を楽しみ、イヒヒと笑っていると、
いつの間にか気持ちが開放されていきます。

 

余裕があるときは感動的な映画を観て、泣いてスッキリすることもありますが、
「映画を観る」のも面倒くさい、歩くのも面倒くさい、
リモコンを押すのもイヤということが私の場合、結構あるので(笑)

 

 

 

なぜ、こんなふうにダラダラして開放されるのかと言えば、
悩んでいるときは、真面目にその問題に取り組もうとして、
心も、体も、脳も固くなっているからです。
マジメだからこそ悩みに真摯に向き合うものの、
次第にエスカレートしていつの間にか硬直してしまっている。

ですからマジメの反対、ちょっとした不マジメをやることで、
バランスがとれ、心がほぐれるのだと思うのです。

 

いかがでしょうか。

丸一日、ダラダラと悪魔の気分になってみる…
試してみてはいかがでしょうか。

 

消去法、上書法、どちらかでも、両方でもOKですが、
どうか保存だけはしないでくださね。

 

 

 

 

 

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