COLUMN

Produced by Ryoko Kuwana

トーク&スピーチ

Professional of Talk and Communion

新型コロナ・コメンテーター「熱いトーク」と「興奮トーク」の大きな違い

トーク・スピーチ



新型コロナウィルスに関しての報道で、様々なコメンテーターが登場しています。

「なるほどぉ」と納得することもあれば、
「そうかなぁ」と違和感を持つこともあります。

コメンテーターの方の意見をどう感じるかは、
聞いている方の思考や状況によって違いますので、
様々な感想があってしかりです。

ですが、コメンテーターの方が、
あまりに興奮してコメントすると、
多くの方は拒否反応を感じてしまいます。

 

人の心を捉える「熱いトーク」と、
拒否反応を感じる「興奮トーク」は、
似ているようで全く違います。

では、「熱いトークだな」と感じる場合と、
「興奮しすぎだよ」と感じる場合は、
具体的に何が違うのでしょう。

5つの側面を見てみます。

<スピード> 
興奮トーク=早すぎる 
熱いトーク=早いときもあるが、早すぎることはない。緩急がある。

 

<間>    
興奮トーク=ほぼない。ブレスのみ。 
熱いトーク=言葉と言葉の間にしっかり間を置く。

<ひとりでしゃべる時間>
興奮トーク=とにかく長い
熱いトーク=長い時間話しても、司会者や他のゲスト等、相手にも相づちやコメントを挟める空間がある。

<トーン>
興奮トーク=通常のトーンより高い。
熱いトーク=本当に伝えたい部分だけ高くする(言葉を立てる)。

<表情>
興奮トーク=一点を見つめ、終始硬い表情。強い視線。
熱いトーク=硬い表情をしても、ときどき緩める。

「熱いトーク」と「興奮トーク」は、このような違いがあります。


コメンテーターではなくとも、目の前の相手が「興奮トーク」で話し始めたら、どう感じるでしょうか。

ものすごいスピードで、
「うん」も「はい」も言えないくらい間がなく、
高いトーンで、
怖い顔をして、
延々しゃべり続けるという状況です。

聞いている方は、相手の言葉が耳に入らず、早く終わらないかなと感じながら、圧倒されるか、拒否反応を示すのではないでしょうか。


今、このようにしゃべるコメンテーターの方が増えています。
残念ながら、女性に多いのも特徴です。

新型コロナという命に係わる問題であるからこそ、
興奮してしまうのかもしれません。

ですが、せっかくのメッセージが相手の心に届かなければ、
意味がありません。

思いやりの気持ちとセルフモニタリング

「興奮トーク」と「熱いトーク」の一番の違いは、「聞いている人を思いやれるか、思いやれないか」です。

そして、自分を見るもう一つの目(セルフモニタリング)が、あるかないかということです。

興奮しすぎるということは、自分の意見を聞いて欲しいだけで、
聞いている人のことを全く考えていないということ。
「我」では、相手を納得させられませんよね。


男女のもめ事も、家族間や友人との関係も「興奮トーク」にさえ気を付けていれば、かなり少なくなるのではないでしょうか。

話しているうちに、自分が「興奮トーク」に突入しそうな気がしたら、
一度止まってセルフモニタリングを♡

私も気を付けないと(笑)。

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