COLUMN

Produced by Ryoko Kuwana

トーク&スピーチ

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ファクト・マナーVol.1 「〇〇してください」は命令!?

コミュニケーション

日常にはフシギなマナーというのがイロイロあるものです。

 

たとえば名刺交換のときに名刺入れの上に名刺を乗せ、ズリズリと押し出してくる人。

 

「なぜ、ズリズリ?」
「名刺を直接触ってはいけないの?」

 

と私は必ず思うわけです。

 

 

 

 

グラスに付いた口紅を指で拭くという、どう考えても不衛生な所作を美しいマダムが飄々とやっていると、

 

「グラスを拭った指でさっきスマホ触っていなかった?」

 

と余計なお世話の回想をしてしまうわけです。

 

 

店でブラウスを一枚買っただけなのに、「お持ちします」と入口まで運んでくれるとき、

 

「私そんなにか弱そう? ん? 喜ぶべき?」
「店の入り口まで戻ることができなそうに見える?」

 

とちょっと意地悪に思ってしまうわけです。

 

 

 

そしてブラウスの入った袋を受け取り、
少し歩いて振り返ったら、入口で45度まで頭を下げている姿をみると、

 

なんだか悪いことをしたような気になって、自分もひょこっと首を前に出して、心の中で謝ってしまうわけです。
「ごめんなさい」と。

 

 

多々感じるこの違和感。

ですが、どれもこれもご本人が悪いわけではなく、悪いどころか誰かに教えてもらったマナーを忠実に守っている生真面目な方です。

 

でも、こんな妙な言動を「マナー」だと決めてしまう側に問題があるように思います。

 

たとえば日常にこういうことってあるでしょう。

 

「これってマナー違反かな?」
「どうなんだろう、分からないな」
「マナー本見てみたら?」
「そうだね」
「あっ、やっぱりマナー違反だった」

 

なんていう会話が交わされるとき、そもそもそのマナー本自体が、「本当に人に与える影響を考慮して書かれているのか」が分からないわけです。

 

中にはちゃんと考慮して書かれている本もあるでしょう。
心理的影響をしっかりと探求してから提案をしているマナー講師もいるでしょう。

 

ですが、今の日本でマナーと言われることの多くは、

〇過去に誰かが決めたやり方

〇過去のマナー本に載っている事柄

〇正しいと言われている作法

 

であることが多いのが現状です。

 

私はこれを「一般マナー」と言うことにしています。

 

 

そして、心的影響を考慮し不快感を与えないように配慮するやり方を「ファクトマナー」と名付けました。

ファクトというのは、実際・事実という意味です。

私が勝手に事実だと思うだけなのですが(笑)。

 

そこでやっと本題です。

今日のテーマは「ください」問題。

 

タイトルは、

ファクト・マナー Vol.1 「〇〇してください」は命令?

 

「明日までにやっておいてください」
「返信してください」
「送ってください」

と、たとえばメールに書いてあるとき、「なんか偉そう」「上から目線」と感じたことはありませんか?

 

私は何百回も「なんか偉そう」と思ったことがあります(笑)。
命令されていると感じるからです。

 

前後の言葉によっては命令感があまりない場合もありますが、
私は極力「ください」を使わないようにしています。

 

 

「ください」は、いろいろアレンジ可能です。

「〇〇して頂けますでしょうか」

「〇〇して頂けると嬉しいです」

「〇〇して頂けると幸いです」

「〇〇くださいませ」

「〇〇して頂くお時間はありますでしょうか」

 

等です。

いかがでしょうか。

こうして「ください」をアレンジするだけで、相手の受ける印象は大きく変わります。
命令されているなんて1ミリも思いません。

 

アレンジひとつで関係アップ!

Vol.1 「ください」を他の言葉に言い換える

 

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