「ベネフット転換思考」なら頑張らずにやる気が出る
メンタル
■「やる気」は振り絞っても出てこない
やる気が出ない
面倒くさい
何にもやりたくない
パスしようか。
でも、そうもいかないし。
ということが、どのくらいのペースで訪れますか?
まったく感じたことがないか、やらないでいいいのであれば、何の問題もありません。
ですが、「やりたくないけれど、やらなければならない」というとき、とりあえずはやらざるおえません。
ですが、「やる気ホルモン」と言われる甲状腺刺激放出ホルモン(TRH)が、放出されるのは、やろうとしている仕事や作業が「興味がある」「面白そう」「報酬が期待できる」など、自分にとってベネフィットが得られそうだと感じたときです。
大好きな異性からデートに誘われたときなんかは、有無なく「やる気ホルモン」が出ますよね。朝からずっとゴロゴロしていたのに、急に立ち上がってルンルンしながら着ていく洋服を決めたりして。やる気満々です。
ところが、「興味が持てない」「面白くなさそう」「報酬も期待できない」と感じると、「やる気ホルモン」は出てくれません。
出そうと振り絞っても、出るものでもありません。
■「やらなければいけないのにやる気が出ない」ということの解釈
そこで、「やる気が出ない」という状況を少しだけ紐解いてみましょう。
仕事がしたくない。
あの人に会いたくない。
人が来るけど掃除はしたくない。
例えばそんなとき、「やりたくない」という思いの裏には、
必ず「やりたい」という思いが潜んでいるのだということを確認してみましょう。
Ⓐ仕事はしたくない。Ⓑでも、仕事をしなければ何も買えない。
Ⓐあの人に会いたくない。Ⓑでも、会わなければ作業が進まない。
Ⓐ掃除はしたくない。Ⓑでも、綺麗な部屋に人を呼びたい。
Ⓑは、すべて「やらなければならない理由」。
言い換えれば「やりたい理由」です。
欲しいものを買いたい。
作業を進めたい。
綺麗な部屋に人を呼びたい。
全部「やりたいこと」です。
実は、すべてやりたいことなのに、やる気が出ない。
意識が向くのは、いつもⒶのほう、やりたくない感情のほうです。
こちら側に意識を向けていると、必ず悪循環が起き始めます。
「やりたくない」という気持ちに意識を向けている。
↓
人は意識を向けていることへの感情は膨らみ、益々やる気がなくなる。
↓
やらないでいる。
↓
焦り、嫌悪感、自己否定、不安が押し寄せる。
↓
余計にやる気が失せる。
という具合です。
この中の「焦り、嫌悪感、自己否定、不安」という感情を持ってしまうことが、一番の問題です。
弱弱しく、自分自身が辛い感情だからです。
■「ベネフット転換思考」ならワクワクしながらやる気が出てくる
そこで、意識を完全にⒷだけに向けてみます。
欲しいものを買いたい。
作業を進めたい。
綺麗な部屋に人を呼びたい。
いつもいつもそう感じてみます。
感じられなければ、言葉の力を借りて、声に出すか、書くか、心の中で繰り返すのも効果があります。
すると脳はいつしか、欲しいものを買うことの喜び、作業が進むことの喜び、綺麗な部屋に人を呼ぶことの喜びを「感覚」や「イメージ」で自分に伝えてくれるようになります。
脳は、ものすごく優秀です。
この喜びの「感覚」や「イメージ」が明確になってくると、「やる気ホルモン」が少しずつ放出し始めます。
「興味がある」「面白そう」「報酬が期待できる」 という感覚が優先するからです。
そしたらしめたものです。
私はこれを「ベネフィット転換思考」と言っています。
やる気の出ない自分を否定して、やる気を出そうとするのは、「レモンを思い浮かべないようにしよう」と決意しながら、頭の中に出てくるレモンを打ち消すほど難しいものです。
そうではなくて、「やる気の出ない自分」のことなど完全におめでたく忘れきって、「ベネフット」だけに意識を向けてみる。
「ベネフット転換思考」の優れた点は、ずっとワクワクしながら自然にやる気が出てくる点です。
やりたいことだけに意識を向ける。
ぜひ、試してみて下さい。