対人革命☆もう人に振り回されたりしない!
コミュニケーション
■ 「振り回されること」の害
最初はいい人だと思ったのに、ふと気が付いたら、その人に振り回されていた。
あー、疲れる…。
この人から離れることができたら…。
でも、仕事だし…。
なんていうこと、ありませんか?
「振り回す人」は、思いがけないところに潜伏していることがあります。
最初は、笑顔で感じも良く、心優しい人に見える場合もあるため、自分を振り回すようになるなんて、思いもしないのです。
ですが、付き合いが進むうちに次第に言動に変化が起きて、気が付くと振り回されている、という具合です。
「振り回す人」の感情と行動は、このように動きます。
人を振り回す
一時落ち着く
些細なことでイライラする
人を振り回す
一時落ち着く
イライラする
人を振り回す
こうして、エンドレスに続いて行きます。
当然、ずっと振り回されていれば、様々な症状が表れます。
〇自分らしい言動ができなくなる。
〇「振り回す人」の言動次第で、自分の対応が変わってしまう。
〇委縮し、自信が持てなくなる。
〇心から楽しむことが出来なくなる。
〇落ち着きがなくなる。
〇常に「振り回す人」のことが頭から離れなくなる。
〇やるべきことにエネルギーを注ぎ込むことが出来ない。等。
本来の輝きや魅力が、無残にも失われてしまうわけです。
その相手から離れることができれば、何も問題ありませんが、職場や、取引先、お客様や、親族など、どうしても離れることが出来ない場合、そのままにしておいていいことなど何ひとつありません。
健やかな心身を取り戻すためにすぐに解決しましょう。
■どんな人がターゲットになるのか⁉
さて、「振り回す人」がターゲットにするのは、どんな人でしょうか。
嫌いな人?
感じの悪い人?
タカビーな人?
自分を敬遠している人?
落ち着きのない人?
あるいは、好きな人⁉
どれでもありません。
「振り回す人」が振り回そうとするのは、「振り回せると確信できる人」です。
では、どんな人を「振り回せると確信する」のでしょう。
「振り回せる」と確信するのは、「恐れを抱えている人」か、「決定権を持ちたくない人」です。
■ターゲット① 恐れを抱えている人
人は誰しも多かれ少なかれ「恐れ」を抱えています。
対人に関しても、「この人は自分を傷つけたりしないだろうか」という恐れがどこかに潜んでいるものです。
そして、その恐れが極端に強い人がいます。
表面上は笑顔でいても、常に内心はビクビクしている人です。
このような人は、相手の意見が理不尽だと思っても、反対意見を言って、相手が気分を害したり、ややこしい展開になって、今後の関係に支障が出るのを極端に恐れ、自分の意見をひたすら押し殺してしまいます。
そして、相手に言われた一言を大げさに問題視して深く傷つき、悩みこんでしまいます。
このようなタイプは、「言葉や行動」と「心」が逆方向を向いていますから、当然不安定になります。
不安定になるということは、片足でグラグラしながら立っているようなものですから、指先で肩をチョコンとつつけば倒れてしまいます。
振り回すことも簡単ですから、すぐにターゲットになってしまいます。
■ターゲット② 決定権を持ちたくない人
もうひとつ、決定権を持ちたくない人も「振り回す人」のターゲットになる可能性が高くなります。
「決定権」を持つということは、「自分の言動に責任を持つ」ということです。
たとえば、「何が食べたい?」と聞かれて、いつも「何でもいいよ」と答える人は決定権を持ちたくないのです。
「お寿司」と言って、店に入ったものの、美味しくないかもしれない、思った以上に高いかもしれない。それは自分の責任になる。
「何でもいいよ」と言葉にするとき、そこまで考えないかもしれません。
相手の望みを優先したいという思いからこその配慮だと、ご自身は感じているかもしれません。
ですが、心の奥には決定権を持たず、責任回避したがる「クセ」が潜伏しています。
元々多くの人は、「人の指図は受けたくない」と思いながらも、深層に「コントロールされていたほうが楽」という欲求があります。
人の意見に従っていれば、自分の意志や考えを使わなくて済むし、責任をとらなくて済むからです。
「コントロールされたほうが楽」という欲求が強ければ強いほど、絶好のターゲットになってしまいます。
■振り回す人の性格
振り回す人のイメージは、横暴で、わがままで、独善的という感じがすることがあります。
「振り回す」という行為自体、威圧感がありますから、「強い人」に見えることもあるかもしれません。
ですが、強い人というのは、心が柔軟で、余裕があり、変化に対応することができるため、人を振り回そうとしません。
振り回す人は皆、弱さを抱えています。
その弱さは、「人に支配される恐怖」です。
自分の弱さを人に知られたら、自分は誰かに支配されるかもしれない。
支配されたら、自分はたぶん言いなりになるだろう。
そして、自信をなくし、みじめな思いをする。
そんな思いは、絶対にしたくない。
と、本能的に感じるから、先に自分から人を振り回し、身を守ろうとするのです。
つまり、「振り回される人」は、「振り回す人」の「弱さ」に振り回されているということになります。
■人を振り回す目的
では、なぜ「振り回す人」は、何の役にも立たない無駄なエネルギーを使って人を振り回しているのでしょうか?
それは、目的を達成するためです。
その目的とは、
〇もっと私の話を聞いて
〇もっと私の話を聞いて
〇もっと私を見て
〇もっと私の苦しみを分かって
〇もっと私を褒めて
〇もっと私を尊敬して
〇もっと私の実力を認めて
〇もっと私が快適に過ごせるように考えて
山ほど無言の要求があって、人を振り回しながら、心の中で叫び続けているんですね。
すると「振り回される人」(恐れを抱えている人・決定権を持ちたくない人)は、こんな無言の要求につい応えてしまいます。
「とりあえず話を聞いておこう」「とりあえず自分が悪いことにしておこう」「とりあえず無難に済ませることだけを考えよう」
そんな思いから、相手の要求を飲んでしまうこともあります。
それは、「振り回す人」をどこかで強者だと捉えている誤解があるからです。
ですが、「振り回す人」は、とても弱いのです。
まず、このことをぜひ、頭に叩き込んでみて下さい。
■どうすれば振り回されなくなるか
「振り回す人」の要求に応えるのは、まったくもって逆効果です。
自分の弱さを伝えてしまうため、相手は自分の弱さを相手に見ているようで、更に振り回したくなってしまいます。
なによりも振り回されないために効果的なのは、自分の意見を持ち、それを伝える勇気を持ち、自分の言動に責任を持ち、決定権を持つことを恐れないということです。
それが出来れば苦労はしないと感じるかもしれませんが、自分が思うほど大変なことではありません。
なぜなら、結果が明確だからです。
決定権を持つ勇気を持てば、「振り回されなくなる」という結果が保証されているからです。
もっと「我がままに発言する」という感覚でもいいと思います。
ただ、ビクビクしながら、我がまま風に発言するのだけはやめて下さいね。
「振り回す人」がキャッチするのは、言葉ではなく、あなたの心ですから。
腹に力を入れて一度やってみて下さい。
そうしたからと言って「振り回す人」の怒りを買うことはありません。
最初は、多少、反撃することがあるかもしれません。
ですが、あなたの「振り回されない」という思いが強固なら、「振り回せない人」だと認識を改め、振り回すことをやめるだけです。
メンタル心理カウンセラーとしても活動し、執筆した「RKカード」は口コミで広がり全国に数万人のユーザーがいる。